材料屋と一枚板専門店の違い
一枚板を探していると「材木店」「銘木店」「製材所」「家具店」「一枚板専門店」など、さまざまなお店を見かけます。
では、一枚板はどこで買っても同じなのでしょうか?
実際に一枚板を扱っている私たちからすると「専門店だから安心」「材木店だから安い」と単純に考える必要はないと思っています。
同じ「一枚板専門店」と呼ばれていても、仕入れから加工までを自社で行ってるお店もあれば、加工を外部に依頼しているお店もあります。
反対に、材木店や銘木店、製材所でも製材から乾燥、加工、塗装まで一貫して対応しているところがあります。
だからこそ、私たちは「どこで買うか」だけではなく「そのお店が一枚板をどこまで理解し、どこまで責任を持って扱っているか」を見てほしいと考えています。
材料屋と一枚板専門店、何が違う?
材料屋や木材店、製材所は、木材そのものを扱うことを得意としています。
樹種や木目、材質などについて詳しく、家具製作や建築などに使用する材料を探す場合にはとても心強い存在です。
一方で購入した一枚板を「テーブル」として使う場合には、板を購入しただけでは終わりません。
板の状態を確認し、必要に応じて加工し、研磨し、割れなどを補修し、塗装して、脚を取り付け、最終的にはご自宅まで納品して設置する。
一枚板を家具として使うまでには、さまざまな工程があります。
もちろんこうした工程まで対応している材料屋さんや製材所、銘木店もあります。
大切なのは「材料を購入する場所なのか」「家具として完成させるところまで相談できる場所なのか」という違いを確認することです。
材料として一枚板を購入するときに、特に注意したい「乾燥」

もう一つ、一枚板を材料として購入する場合に、ぜひ知っておいていただきたいことがあります。
それが「その板は本当に家具として使える状態まで乾燥しているのか」という事です。
木材は乾燥させればそれで終わりというものではありません。
樹種や板の厚み、木の状態、乾燥方法、保管環境などによって、乾燥の進み方は変わります。
また表面が乾いてるように見えても、板の内部まで十分に乾燥しているとは限りません。
材料屋さんや製材所で一枚板を購入して、自分で家具を作る場合には、最終的に「この板を家具として加工しても大丈夫なのか」という判断を加工する側が行う必要があります。
そしてこの判断は決して簡単なものではありません。
含水率計で数値を測ればそれだけで全てが分かるという訳でもありません。
樹種による違い、板の厚み、測定する場所、乾燥履歴、保管環境など、さまざまな条件を考える必要があります。
特に一枚板の場合は、木口や板の中心部、辺材と心材などで状態が異なることもあります。
そのため「含水率が○%だったから大丈夫」と数字だけで簡単に判断できるものではありません。
材料として購入するのであれば、こうした判断を自分で行えるだけの知識や経験が必要になります。
もちろん、これは材料屋さんや製材所が悪いという話ではありません。
材料として販売されている板について、最終的にどのような家具にするのか、どのような環境で使用するのかによって必要な状態も変わってくるからです。
だからこそ家具として一枚板を購入するのであれば、乾燥状態もで含めて相談できるお店を選ぶことに意味があります。
一枚板専門店なら、すべて同じなのか?
「一枚板専門店」と聞くと一枚板についてすべて自社で対応しているように感じるかもしれません。
しかし、実際にはお店によって仕事の範囲はさまざまです。
例えば
・一枚板の仕入れ
・乾燥
・保管
・加工
・研磨
・割れなどの補修
・塗装
・脚の取り付け
・配送、設置
・購入後の対応
これらをすべて自社で行ってる場合もあれば一部を外部の業者に依頼している場合もあります。
どちらが良い、悪いという話ではありません。
ただ、一枚板を購入する側からすれば「自分が購入する板が、どのような工程を経てテーブルになるのか」を知っておくことは大切だと思います。
垣本工房では、一枚板をどこから作っているのか
垣本工房では、一枚板を仕入れて販売するのではなく、仕入れた木材を自社で乾燥・保管し、板の状態を確認しながら加工しています。
木は自然素材です。
同じ樹種で、同じくらいの大きさの板であっても、木目や色、形、割れ方、節、乾燥状態などは一枚ずつ違います。そのため、単純に「決められた形に加工すれば完成」というものではありません。
その板が持っている木目や形を見ながら、「この板ならどんなテーブルにすると一番いいのか」を考えて加工することが大切だと考えています。
乾燥状態を確認し、必要な加工を行い、研磨し、必要に応じて補修をして、最後に塗装を施す。そして一枚の板が実際に長く使っていただく家具になっていきます。
一枚板は「板を買う」のか「家具を買う」のか
ここは、一枚板を初めて購入する方にはぜひ考えていただきたいところです。
例えば、まだ加工されていない一枚板を購入して、自分で家具として仕上げるのであれば、材料として一枚板を購入することに意味があります。
一方で
「一枚板のテーブルが欲しい」
という場合は板そのものだけでなく、その後の加工や仕上げ、脚、配送、設置、購入後の対応までを含めて考える必要があります。
同じ一枚板でも「材料」として見るのか「家具」として見るのかによって選ぶお店も変わってくるということです
価格だけでは分からない違い
一枚板を探していると、同じ樹種でよく似たようなサイズなのに価格が大きく違うことがあります。
「なぜこちらの板の方が高いんだろう」
と思うこともあるでしょう。
一枚板の価格には、板そのものの価格だけではなく、乾燥にかけた時間、保管、加工、補修、研磨、塗装など、完成するまでのさまざまな工程が関係しています。
もちろん高いから良い、安いから悪いという単純なものではありません。
だからこそ価格だけを見るのではなく「その価格で、どこまでの仕事が含まれているのか」
を確認してみることをおすすめします。
購入前に、こんなことを聞いてみてください
初めて一枚板を購入するのであれば、難しい専門知識を身につける必要はありません。
お店で
「この板はどのように乾燥されていますか?」
「家具として使える状態まで乾燥していますか?」
「乾燥状態はどのように確認していますか?」
「加工は自社でされていますか?」
「塗装はどこで行っていますか?」
「購入後に割れや反りが出た場合はどうなりますか?」
と聞いてみるだけでも、そのお店が一枚板をどのように考えて扱っているのかが見えてきます。
一枚板は購入した時点ですべてが終わる商品ではありません。
自然の木を使っている以上、長く使う中で木が動くこともあります。
だからこそ「どんな一枚板を買うか」と同じくらい「どんなお店から買うか」も大切なのです。
垣本工房が考える一枚板選び
私たちは一枚板を単なる木材としてではなく、これから長く使っていただく家具として考えています。
だからこそ、板そのものの木目や形だけではなく、乾燥状態や加工方法、仕上げ、そして納品した後のことまで考えて、一枚一枚と向き合っています。
一枚板は工業製品のように同じものをもう一度作ることができません。
その一枚にしかない木目や形があります。
だからこそ購入するときには価格や見た目だけでなく「この一枚をどのような工程を経て、誰が仕上げているのか」にも目を向けてみてください。
一枚板を家具として長く使用するためには、板そのものの品質だけでなく、乾燥・加工・塗装など完成までの工程にも目を向けることが大切です。
「どんな板か」だけでなく「どのように仕上げられた板なのか」
この点まで確認することが一枚板を選ぶうえで重要だと私たちは考えています。
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